Platycerium bifurcatum
このブログはビカクシダの栽培記録です。
撮影場所:神代植物公園
ヤフオクで手に入れたビカクシダの現状
ヤフオクて手に入れたビカクシダは今のところどれも元気です。
手に入れてから1週間から10日近く経ったと思いますので、少し変化があったのかなかったのか、はっきりと分かる画像で比較すれば一目瞭然なのでやってみます。
今から7-8年前に、一時熱帯雨林系植物が好きで色々取り寄せて栽培していましたが、数年で飽きてしまいビカクシダ・リドレイやコロナリウムにグランデに踊り子などは全てからしてしまいました。踊り子はコウモリラン(ビフルカツム)の変異個体でいただきものでした。踊り子はビフルカツムなので栽培できていたのですが、なんだかそのコロ熱帯雨林系植物の栽培に飽きが来てしまい禄に管理しなかったので全てからしてしまいました。
現地輸入球のリドレイはちょっと難物でしたので、丁寧に栽培しても生き残ったかどうかはわかりません。
そのときに花屋さんで買ったコウモリラン(ビフルカツム)だけは元気で、大きくなって株も増えたので、板付にしたり鉢植えにしたりと株分けして、今では板付3枚と鉢植え3鉢になっています。
さて、それでは今回ビカクシダの栽培を再燃させた導入した個体を見ていきましょう。
P.Banna#A バンナ#A
シダの品種
P.Banna#AはP.willinckii× P.bifurcatum japanese hybridの交配です。
バンナ#Aと名付けられた個体です。
セフル
つまりP.willinckii× P.bifurcatum japanese hybridで生まれたバンナ#Aという個体があり、今回は胞子培養ということですから、そのバンナ#Aの胞子から培養した個体といえます。
つまりセルフ・バンナ#Aです。
それ以外では栄養繁殖(クローン=株分けとメリクローン=成長点培養)が、同じタイプの個体を生みます。これもセフルです。
といっても、ここからも芽変わりや変異が起こって、親と違う個体も当然生まれます。
シダの交雑
シダは胞子が培地に落ちて発芽するとまず1cmに満たない前葉体になります。前葉体はそうだなゼニゴケみたいな感じです。
画像はシダの前葉体と本葉(本体で一枚のみ)発芽
この前葉体に卵と精子が出来て受精卵ができてやがてシダの本体となります。
それでシダの交配は2種類のシダの胞子をミックスして巻くと、例えばリドレイとコロナリウムのシダを同じ培地に巻くとそれぞ前葉体を作りこのときにリドレイの前葉体が作った卵と精子と、コロナリウムが作った卵と精子がお互いに入り混じって交雑種が出来ることになります。
交雑で生まれた特殊な個体に名前をつけたのが今回のバンナ#Aです。
交雑の難しさ
やや高温性のビカクシダで交雑を作るにはまず胞子を手に入れ、同じ培地に播種しなければいけません。
更にその上で種によって前葉体が出来る期間が違う可能性もあり、発芽条件が違う可能性もありますので、そのようなことをクリアしなければ難しいと思います。
それと胞子を培地に播いて前葉体が出来るまで半年一年は夕にかかりますので、時間もかかるので難度が高くなります。
蘭舎では幾つかのシダの胞子が飛んでシダが生まれています。シダといえど属を超えて交雑することはまず不可能でしょう。ですが自然でも、同じ属同士の交雑はたまに報告があるようです。
シダの胞子の寿命?
シダの前葉体が出来て発芽が前葉体になると言いましたが、ブログ主の蘭舎ではだいぶ前に30数年前に獅子コタニワタリを栽培していて、その胞子が飛んで何時しか獅子コタニワタリの実生苗がたくさんできたことがあります。
不思議なのは今でも獅子コタニワタリの実生苗が、ぽつ、ぽつと、生まれてくることがあります。この辺は生命力の不思議というやつでしょうか。
この画像は出品者のものを引用掲載
こうなると信じて手に入れた胞子苗です。
こうなるならまさに究極の掌上ビカクシダです🥰
2023年3月25日導入撮影
2023年3月31日経過撮影
今伸びている葉が少し大きくなった感じがします。
コロナリウム 幼苗 3.8cm
ビカクシダ・コロナリウムはうんと大きくなり、細かく分岐した葉が長く垂れ下がるタイプです。人の背丈以上に大きくなります。
って、そんなものよく導入しようと思ったね😆
この画像は出品者のものを引用掲載
胞子苗から育てれば、ひょっとしたら小型にこじんまり作れるかなと思っちゃったんだよ😋
2023年3月25日導入撮影
とっても可愛いサイズです。
2023年3月31日経過撮影
出ている葉が少しだけ大きくなったような気がしないでもない。
まだ前葉体からやっと胞子葉苗になったところの個体だけど、こんな苗から何時しか化け物のような苗になるのかもしれないと思うと凄いよね。
時々霧を拭き、夜は容器にラップを掛けて保湿を高めている。
幼苗だからといって構い過ぎないようにしたい。
本当ならもう少し大きくなるまで、密閉気味な容器培養でもうしばらく育てても構わないほどの苗なのだ。
ビカクシダ 胞子培養苗 リドレイ 焼杉板づけ
この画像は出品者のものを引用掲載
ビカクシダ・リドレイはコロナリウムと違って葉がヘラジカの角のように上に立つタイプで、そんなに長い葉を出す訳では無く中型種だけど、これも相応に大きくなる。
ヘラジカの角のような力っとした葉にシダ好きの多くのファンが憧れる。
リドレイに憧れてもリドレイは高温性のビカクシダであり、ちょっと栽培が難しいみたいだ。
また現地輸入球の立派なものがヤフオクで意外に安く手に入ったりするが、現地ワイルド株は活着させるのが難しいみたいです。
自分は何球も手に入れて枯らしています。
それで今回実生苗に手を出してみたけどこのていどの実生苗ならリドレイの胞子を手に入れて、胞子培養で胞子培養苗を作ってみたほうが面白かったかもしれないなあなんて思ったりした。
2023年3月25日導入撮影
2023年3月31日経過撮影
目視では、いま出ている葉が確実に大きくなっているのがわかります。
リドレイなので夜の保温を高めるために夜はビニール袋を被せるなどしてやっています。もう少し気温が上がってきたらそれも不要になると思います。
P.ridleyi dwarf sporeling リドレイ ドワーフ
この画像は出品者のものを引用掲載
入手して実物を見るまでは本当にドワーフなのかなって思いました。
が、届いた苗を見ると本当にドワーフみたいなのでとっても気に入ってしまいました。この個体が最初に手に入っていたら、ビカクシダの導入はこの個体だけで良かったなあって思ったほどです。
ブログ主にビカクシダの知識が殆どないために、ヤフオクで見て実生苗だから小さいだけじゃないかって思っていて、入札を戸惑った末に思い切って入札し落札しました。これならリドレイを幾つか栽培できそうです。
同じようなリドレイをヤフオクで見かけたらまた入札してみようと思います😋
2023年3月25日導入撮影
2023年3月31日経過撮影
部屋のラックにぶら下げています。
天井のシーリングライトに照らされてちょうどよい環境ではないかと思います。
鹿の角のような新芽が上を向いて伸びています。
導入時よりちゃんと大きくなっているので安心ですし嬉しいです。
今回紹介した四種のビカクシダの中で一番のお気に入りですから、育っているのがとても嬉しいです。
まとめ
なかなかに育っているのかどうかわかりにくい中でリドレイ・ドワーフは確実に育っているのがわかりました。
そしてバンナ#Aの新芽もちゃんと育ってきているとわかりました。
引き続き今後の経過を紹介していきたいと思います。
ビカクシダの栽培記録